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一応の推定

「一応の推定」  (広川 純)

今年の松本清張賞受賞作。

おもしろうございました。

ここ数年、松本清張賞は時代物続きでしたが(もちろん、松本清張氏も時代物は書いておられましたし、この賞は「ノン・ジャンル」ということになっておりますにで、それはべつにいいのですが・・・)、今年のこの「一応の推定」はまさに、松本清張賞に「ふさわしい」感がいたしました。

保険会社・・この会社には皆さん、多分「勧誘の時はうまいことゆうて、実際には、いろんなところにケチつけて、保険金は払わん」という印象を持っていらっしゃると思うんですが、そういう「内輪の話」がけっこう書かれていたり、
横には幼児の臓器移植問題がからませてあったり、なかなか「痛い」ところをついて書かれております。

で、松本清張氏、お得意の「列車」。
これも「時刻表ミステリー」ではないのですが重要な位置を持っていて、松本清張を彷彿とさせるものがございましたね。

舞台が、大阪市内で、特に、よく見知った土地でしたので、これも「おもしろかった」という得点加味につながったのかもしれません。

で、ラストは「お涙頂戴」にならない程度の「ちょっと客観」の立場で、ハッピー・エンド(?)。

で、いいところばかりかというと、まあ、欠点もあるわけですが、文章が、あんまりうまくない。。。
特に前半部分は作者もなだ慣れていないのか紋切り型の説明文が続きます。
しかし、そんなことが気にならないくらいに「お話」はおもしろく、引き込まれてしまいます。

あとは主人公と対比の立場にあたる若い保険会社の社員の性格がイマイチ、はっきりしゃない、とか、「ご都合主義」=こんなにうまくはいかんでしょう・・・的なところもあるのですが、

まあ、これは私が「重箱の隅をつつくように人の作品を読む」ようになったからであって、普通の善意の読者には、全然、気にならないとおもいます。

まあ、おもしろかったです。
ワールド・カップで忙しい(?)中、イッキに読んでしまいました。。

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